師匠に支えられ、成長し続けるトマト。【静岡県湖西市 藤井さん】

父の跡を継ぎ農業の道へ入ったのは30年以上前のこと。

当時は何も分からずただ甘いトマトを追求していました。

「甘いトマトは出来たけど、まったく収穫量があがらず、どんどん経営が圧迫していました」

と笑いながら話す藤井さん。

笑いながら話す藤井さん
もう駄目かと思ったところに手を差しのべたのが石井さんと佐原さん。
困り果てた藤井さんに一から栽培を手ほどきしてくれました。

「あの時の教えが無かったら、今の私はありません。」

藤井さんの素晴らしさは何といってもそのお人柄。
本当に明るく素直に、愚直に農業に取り組んでいます。

その素直さが石井さん・佐原さんの心を動かし、今なお師匠として惜しみなく技術を伝えています。

藤井さんのトマト

「技術は隠すものじゃなくて、伝えるものだよ。だって伝えていかなきゃ美味しい野菜を食べられなくなるからね。」

と佐原さん。

「いつか超えたいけど、まだまだとても無理です。」

と藤井さん。

そう、石井さん・佐原さんはともに青果日和に野菜を提供してくれている同じグループの生産者さん。


二人のこの姿が、農業の未来を明るく照らしてくれる様な気がします。

とはいえ、藤井さんのトマトは既に十分至高クラス。

トマトの味を整えるため、必要な栄養を細かく調整し、必要な分だけ葉面散布で与えています。

「糖度が同じでも、美味しいのと、美味しくないのがあるんだよ。
やっぱり甘けりゃいいわけじゃない。コクや酸味、そのバランスが大事じゃんね。」

師匠の教えに自身の研究を加え、あくなき挑戦と次世代への継承を担っていきます。
 畑:静岡県湖西市
 生産者:藤井 友美
 作物:トマト(11月~4月)