農業は逆算。甘くてシャキシャキが長持ち【北海道美幌町 刈谷さん】

北海道、美幌町。
オホーツク海から30kmほどの内陸に位置し、多くの人が農業を営む大産地。

刈谷さんも、美幌町に生まれ、先祖代々の畑を受け継いだ一人。
でも、その農法は先進的です。技術指導を求める農家の声も多く、次世代の育成活動にも力を入れています。

「農業は、たまたまこれを入れてよくなったじゃダメなんだよ。何が効いたのか、エビデンスがないと。」

そう語る刈谷さん。


科学的根拠に基づいた『コール農法』を用い、必要な時期に必要なだけの養分を与えて栽培します。

「農業は逆算してやるものだよ。こういう野菜を作りたい!だからこの栄養をこの量、このタイミングで」

刈谷さんの玉ねぎには魅力がたくさんありますが、まず味わっていただきたいのは、鮮度の高さと甘み。
「鮮度って、収穫からの時間によるんじゃないの?」
そう思う方が多いかもしれませんが、実は野菜によって鮮度の考え方が違います。



玉葱やじゃが芋など、北海道の野菜は秋に収穫を終え、春まで貯蔵しながら出荷します。
収穫されて光合成ができなくなった野菜は、自らの糖分をエネルギーに変えて生き延びます。

だから糖度が高い玉葱は、鮮度が長持ち。

甘くて美味しい玉葱が春まで楽しめるのは匠の技術の証なんです。



「安心安全はもちろん、病気をも防ぎたい」

と語る刈谷さん。
玉葱に多くふくまれる硫化アリルやケルセチンは血液サラサラ効果などの健康効果が期待されています。

「野菜で健康にしたい」

この想いから逆算された刈谷さんの玉葱。
春まで食べられるなんて、とても嬉しいことですね。
 畑:北海道美幌町
 生産者:刈谷 武
 作物:玉葱 9月~3月