30度を超える日がやってきたかと思いきや、20度を下回り肌寒く感じる日もあって、寒暖差の激しい今日この頃。湿度も高くなってきていて、梅雨の訪れを感じるような天気が続いています。
しかし、梅雨が明ければ暑い夏がやってきます!今回はお酒が美味しく感じる夏にぴったりな、おつまみの定番『枝豆』をご紹介します。
枝豆は、大豆を莢(さや)がついたまま若採りしたものになります。日本では、江戸時代中期ごろには枝豆を食べていた記録が残っているようですが、食べられ始めた時期は定かではないようです。『枝豆=未成熟な状態の大豆を食べる』、という食習慣は、日本独自のもののようですが、近年冷凍食品の普及や、日本食ブームにより、海外でも食べられるようになっているそうです。
枝豆の味は、鮮度に大きく影響されます。収穫すると時間が経つにつれて、枝豆に含まれている糖分は減少してしまいます。そのため産地では、できるだけ早く食卓にお届けできるように、夜明け前に収穫してから出荷するところが多いようです。ちょうど生の枝豆がお店で並ぶ時期となってきましたので、冷凍食品では味わえない鮮度抜群な枝豆の風味を、ぜひ堪能してみてはいかがでしょうか!
栄養が偏ってしまいがちな夏にぴったりな枝豆にはさまざまな栄養素が含まれています。ここでは、枝豆に含まれる代表的な栄養素と効果・効能について解説します。
タンパク質
枝豆に含まれる植物性タンパク質は、肉や魚などの動物性タンパク質に比べて脂肪が少なく、筋トレの効果を引き出す食材としても注目されています。
イソフラボン
イソフラボンは、枝豆の胚芽部分に多く含まれているポリフェノールの一種です。体内で女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをします。
また、適した腸内細菌叢をもっているとエクオールと呼ばれるさらに効果的な物質を体内で作り変えることができるとも言われています。
メチオニン
アミノ酸の1つであるメチオニンを、野菜類の中でもダントツの含有量を誇ります。肝臓でアルコールが分解されるときに欠かせない成分で、二日酔い対策の薬に含まれていることも。ビールと枝豆の定番コンビは、アルコール分解の観点からも理にかなった組み合わせなのです!
ビタミンB1・B2
枝豆に含まれるビタミン類で代表的なのがビタミンB1・B2。体内で糖質や脂質を分解してエネルギーをつくり出すので、疲労回復や夏バテ防止に役立つことが知られています。これらのビタミン類は、メチオニンとともにアルコールの分解を助ける役割も果たしています。
野菜類に分類される枝豆と、豆類に分類される大豆の栄養素を比較してみると、両者の間にははっきりとした違いがあります。それは、枝豆には野菜類に特徴的なビタミンCやβカロテン、葉酸などの栄養素を含んでいますが、大豆にはこれらの成分がほとんど含まれていないということです!
一方、豆類にあるタンパク質やイソフラボン、メチオニンなどを豊富に含んでいることは、枝豆と大豆の共通点となるので、枝豆は、豆類と野菜類両方の栄養的特徴をあわせ持った、いいとこどりの食材といっても過言ではありません。
では、枝豆は豆類のなかではどういった傾向にあるのでしょうか。
今回は枝豆の他によく食卓に並ぶ豆類たちと一緒にデータにて比較してみました。
Brix糖度はダントツで枝豆が一番高いという結果でした!こうして比べてみると他の豆類よりも断然に味が濃いということが分かりますね!
抗酸化力(植物ストレス耐性力)についてはソラマメに続いて高い数値となり、ビタミンC含量に関しては一番低い値となりました。
ビタミンC含量においては抗酸化力(植物ストレス耐性力)が高いと、比例してビタミンC含量も数値が高くなる傾向があるのですが、枝豆の場合はイソフラボンなどのポリフェノール類などの割合が多いことで、抗酸化力が高く出ているということが言えるかもしれませんね。
暑さが増して、さらにお酒も美味しく感じるこの時期に、栄養満点の枝豆を是非ご賞味ください!