低カロリーでも美味しい【日本カボチャ】

皆さんこんにちは!
最近では「令和の米騒動」と言われるほど、店頭にお米がない現象が起きています。昨年の不作による収穫量の減少や、コロナ明けによるお米の需要の増加など、様々な要因があると言われています。

お米と同様に野菜においても、猛暑や台風による被害を受けている地域がありますが、大変な時期だからこそ、食材を大事に、余すことなく食べることを心がけていきましょう!

9月に入っても、まだまだ暑い日が続きますが、そろそろ秋の訪れを感じたい方もいるかと思います。秋の食材と言えばカボチャ。早ければ8月から国産のカボチャが出回ってきていますが、今回はカボチャの中でも、「日本カボチャ」をご紹介します!

日本で栽培されているカボチャは、「西洋カボチャ」「日本カボチャ」「ぺぽカボチャ」の大きく3種類に分けることができます(※1,2)。

「西洋カボチャ」は、現在流通しているカボチャの大部分を占めており、ホクホクとした食感と強い甘味が特徴として挙げられます。

「日本カボチャ」はねっとりとした舌触りで、「西洋カボチャ」に比べると味はたんぱくですが、荷崩れがしにくいため、煮物料理などの長時間の加熱料理におすすめです。

「ぺぽカボチャ」は、先の2種類に比べて見た目に特徴があり、ハロウィーンの時期になるとよく目にする大きなカボチャや、形や模様がユニークなものがその代表としてあります(※3)。

大部分の流通を占める西洋カボチャが日本に広まったのは、1960年頃からと意外にも最近の品種になり、室町時代末期にカンボジアから渡来してきた日本カボチャが、実は始まりと言われています!

日本各地に広まり、多くの品種が生まれましたが、栽培に手間がかかることや、甘みの強い西洋カボチャが好まれることから、現在の生産量は全体の10%以下となっています。さまざまな形質をもった地方品種が多く、代表な品種に、腰高で皮が黒緑色の「黒皮カボチャ」や、輪切りにすると菊の花の形をした「菊座カボチャ」、京都の伝統野菜の一つでひょうたんの形をした「鹿ケ谷カボチャ」などがあります(※2)。

また植物学上、同じ日本カボチャである「バターナッツカボチャ」というものもあります。つるつるとした白い皮にひょうたん型の形をした南アメリカ原産のカボチャで、欧米ではポピュラーな品種です。日本でも最近ではスーパーで見かけるようになりましたが、身近にある貴重な日本カボチャ品種と言っても過言ではありません!

今回の青果ボックスでは、このバターナッツカボチャが入っています。定番の食べ方としては、牛乳で割ったポタージュスープや半割りした状態でまるごと焼いて食べるグラタンなどがあります。RAKUSAIでのオリジナルレシピも記載をしているので、ぜひ参考にしてご賞味ください。

今回のデータ比較は、日本カボチャの特徴を見るために、西洋カボチャだけでなく、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモなど、イモ類と比較しても成分の差があるかを見てみました。


日本カボチャは水分が多いカボチャと紹介した通り、水分は最も多い結果となりました。それに伴いエネルギーについては最も低く、西洋カボチャと比べると約半分のカロリーと、イモ類の中では低カロリーであることがわかりました!また、エネルギーに深く関連するのが、炭水化物ですが、エネルギーのグラフと綺麗に同じような傾向が見られました。

「カロリーや炭水化物(糖質)を抑えたい」という方には、カレーやふかし芋、煮物など、普段カボチャ以外のイモ類を使う料理の代替品として、低カロリー・低炭水化物の日本カボチャを使って料理をしてもらうと良いかもしれません。

また食物繊維総量のグラフにおいては、低カロリー・低炭水化物な日本カボチャですが、西洋カボチャには劣るものの、ジャガイモとサツマイモ、サトイモよりは多く、機能性もあるということがわかりました。ただカロリーが低いだけではない、というところが嬉しいポイントですよね。

これから秋の味覚も増えてくる季節になります。まずは秋の味覚のカボチャの中でも、今年は日本カボチャを是非とも注目して、食べてみてはいかがでしょうか。

RAKUSAIでは、これからも青果ボックスに入っている野菜や果物の情報を、データと共にご紹介していきます。

参照
※1 四季の野菜の健康と栄養~抗酸化ビタミンが豊富なカボチャと消化促進効果のあるやまのいも(www.alic.go.jp/content/001197320.pdf)
※2 月報野菜情報 かぼちゃ(vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/yasai/0811_yasai1.html)
※3 令和2年度なら新聞掲載「農を楽しむ」(https://www.pref.nara.jp/item/229475.htm)