今週から4月に入り、関東地方では、3月の最終週ごろから桜の開花予報が発表され、ようやく桜を楽しむ季節となりました。
桜の花言葉は、「純潔」「優美な女性」「精神の美」「あなたに微笑む」といった美しい花言葉があります。
桜の品種によって花言葉に違いがあるようですので、ぜひ親しみのある近所の桜の花言葉などをチェックしてみてはいかがでしょうか。
今回は、注目のスーパーフード『オカヒジキ』についてご紹介します。
オカヒジキはヒユ科(旧アカザ科)オカヒジキ属の一年草で、日本、中国、シベリアからヨーロッパ南西部まで世界に広く分布しており、もともと沿岸や砂礫地、塩性知などに自生する野草で、その見た目が海藻のヒジキに似ていることからこの名前で呼ばれるようになりました(※1)。
別名「水松菜(みるな)」ともいいますが、これも同じく海藻のミルに似ていることに由来しているといわれています(※1)。
江戸時代の初期に山形県の海沿いの庄内浜でとれたオカヒジキのタネが、当時の主要道路であった最上川を渡って、置賜地域の南陽市に植えられたのが始まりと言われており、南陽市はオカヒジキの発祥の地とされ、現在でも伝統野菜として盛んに栽培されています(※2)。
オカヒジキは多肉質の細長い若葉と茎を茹でて食します。シャキシャキとした独特の食感をもち、味にクセがないので様々な料理と合わせることができます。山形県での郷土料理として「からし和え」が有名で、からし醤油で和えたり、さっぱりとお浸しとして食べたりします。
今回の青果ボックスにも、このオカヒジキが入っていますので、シャキシャキとしたオカヒジキの食感をぜひともご堪能ください。
オカヒジキの栄養成分は、β-カロテン含量では3300µg/100gと、コマツナの3100µg/100gよりも多く、緑黄色野菜に分類されます(※3)。
β-カロテンはカロテノイドの一種で、強い抗酸化作用を持ち、体内の必要量に応じてビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持を助ける効果(※4)があるとされています。
また、ビタミンKも多く含み、正常な血液凝固能の維持(※4)や吸収したカルシウムを骨に取り込む働きもあり、骨粗しょう症の予防にも効果があると言われています(※5)。
ミネラル類のカリウム、カルシウム、マグネシウムが多く含まれており、カリウムは正常な血圧を保つ働き、カルシウムとマグネシウムについては骨や歯の形成に必要な栄養素と言われています(※4)。
そこで今回のデータ比較では、お浸しとして調理されることの多いオカヒジキ、コマツナ、シュンギク、ナバナ、ホウレンソウを比較してみました。食品標準成分表(八訂)から茹でた状態の数値を、オカヒジキの数値を100としたときの相対値で表しました。
β-カロテンはホウレンソウ、シュンギクに続いて3番目に高く、ビタミンKについては、シュンギクに次いで2番目に高い結果となりました。
次にミネラル類に関しては、カリウム、マグネシウムで1位、カルシウムではコマツナと同率で1位となりました。
β-カロテンやビタミンKも他の野菜に劣らない含有量があり、さらにミネラル類も豊富なオカヒジキは、スーパーフードとしても注目が高まってきています。
どんな料理とも相性抜群なオカヒジキ。普段はあまり馴染みがない野菜ではありますが、今年はぜひ食卓の一品にいかがでしょうか。
RAKUSAIでは、これからも青果ボックスにはいっている野菜や果物の情報を、データと共にご紹介していきます。
参照
※1 技術と普及 農産物の機能性 第83回 オカヒジキ
※2 JA山形おきたま おきたまの農産物 食卓を彩る伝統野菜 おかひじき(https://www.okitama-yt-ja.or.jp/agri/learn/okahijiki/)
※3 食品標準成分表(八訂)
※4 知っていますか?栄養機能食品(https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/pdf/food_labeling_cms206_20200730_02.pdf)
※5 色の野菜の栄養辞典(監修 吉田企世子)おかひじき