生よし、加熱よしの万能野菜【ロメインレタス】

皆さん、こんにちは!
初夏の訪れを感じる季節となりました。まだまだ寒暖差もありながら、紫外線の量が急増する時期です。日焼け対策と小まめな水分補給をして、体調管理には十分気をつけていきたいですね。そんなときには、旬の野菜を美味しくいただいて栄養補給をしていきましょう!

今回は、水分補給もできる旬の野菜、【ロメインレタス】に注目してみました。

ロメインレタスはコスレタスとも呼ばれ、一般的なレタスと同じキク科の仲間ですが、その中でも、葉が巻かず立った状態で成長する「立ちチシャ」の一種です(※1)。

ロメインレタスは、高温、低温に弱いため、暑くなく、寒くない時期の栽培が適していると言われており、日本では、6月中旬から10月上旬にかけて長野県、3月下旬から5月末までと10月初めから11月末までの茨城県、千葉県の露地栽培が有名です(※1)。

ロメインレタスの味は、ほのかな甘みと苦味があるのが特徴です。ロメインレタスと聞くと、シーザーサラダを思い浮かべる人が多いと思いますが、葉が肉厚で歯応えがあるため、炒め物やスープなどの加熱料理をしても食べられる万能な葉物野菜と言えます。

一般的にはスーパーではあまり見かけないロメインレタスですが、業務用として流通していることが多い野菜のため、外食や中食でロメインレタスを使用したシーザーサラダなどを召し上がるという方も多いかもしれません。

今回の青果ボックスでは、長野県産のロメインレタスが入っておりますので、ぜひご家庭でお楽しみください。

栄養成分としては、どういった特徴があるか見ていきましょう。

生のままや加熱をして食べるロメインレタスと似ている野菜として、結球レタスがあります。こちらと比較してみると、抗酸化作用を持つβ-カロテンにおいては100g当たり、結球レタスが240μg(マイクログラム)に対し、ロメインレタスは510μgとロメインレタスの方が約2倍以上高く、また、食物繊維(総量)は100g当たり、結球レタスが1.1gに対し、ロメインレタスは1.9gと、こちらもロメインレタスの方が高い値となりました(※2)。

では、弊社のグループ会社(デザイナーフーズ(株))で保有するデータベースにおいて、ロメインレタスと結球レタスに差があるかどうかを見ていきましょう。今時期の5~6月において分析をしたロメインレタスと結球レタスの数値で比較をしてみました。

ロメインレタスと結球レタスのBrix糖度、抗酸化力、ビタミンCを比較したグラフ
まず、Brix糖度を見てみますと、ロメインレタスの方が結球レタスよりやや高いですが、約0.1%の差と、ほぼ同等の値となりました。
一方、抗酸化力(植物ストレス耐性力)については約2.7倍、ビタミンC含量については約2.0倍と、どちらもロメインレタスの方が高く、しっかりと差が見られました。

上記の結果となった理由としては、植物が太陽の光に当たると行われる「光合成」をどれだけ受けたかによるものと考えられます。
ロメインレタスは半結球のレタスのため、葉の上部は太陽に当たり、光合成によって緑色に色づきますが、一方で結球レタスは、光合成をうけた外葉を剥いてしまうため、光合成をあまり受けていない黄緑色の葉のみとなります。

光合成を司るのが葉緑体ですが、クロロフィルもβ-カロテンも葉緑体を構成する成分の1つです。
そのため、結球レタスに比べてロメインレタスの方がβ-カロテン量が多くなり、ビタミンCや抗酸化力(植物ストレス耐性力)においても結球レタスに比べ総じて高い傾向になったと考えられます。

今時期から秋にかけて出回るロメインレタス。ぜひ、これを機に外食などでロメインレタスのメニューを積極的に食べてみてはいかがでしょうか。

参照
※1 旬の食材百科(https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/lettuce-romaine.htm)
※2 日本食品標準成分表2020年版(八訂) レタス 土耕栽培/結球葉/生 コスレタス 葉/生