連日の猛暑で食欲が落ちてきていませんか?
今回は、さっぱりと瑞々しい食感と風味で夏の食卓に欠かせないキュウリの魅力をご紹介します!
キュウリは、ウリ科キュウリ属の一年草。
原産地はインド北西部と推定されています。
日本へは中国を通じて10世紀頃に渡来しました。
当初は薬用としても使用されていたそうです。
キュウリは熟すと黄色くなりますが、昔の日本では黄色くなったものを食用としていた事から黄色い瓜(黄瓜)という名が付いたという説もあります。
キュウリは栄養が少ないと誤解されがちな野菜ですが、そんな事はありません!
今回はキュウリの栄養についてじっくり見ていきましょう。
分類としては淡色野菜に入りますが、実はそのβカロテンの含量は330μg/100g※1と、他の淡色野菜より比較的多いんです
(レタス:240μg/100g※1)
ミネラルについても、カリウム含量はレタスや白菜とほぼ同様の含有量ですが、マグネシウム(15mg/100g※1)やカルシウム(26mg/100g※1)の含量はレタスよりも多く、またセレンやモリブデン等の微量ミネラルもバランスよく含んでいる特徴があります。
またキュウリのビタミンC含量は、なんとトマトより多いんです!
キュウリは、ビタミンCを酸化型(デヒドロアスコルビン酸)に変化させるアスコルビナーゼ)という酵素を有しています。
そのためビタミンCが少ないように思われがちですが、酸化型になったビタミンCも、体内では還元型と大差なく効力を発揮する事が確認されている※2ので心配ありません!
一年中流通しているキュウリですが、栄養が1番高い時期はいつでしょうか?
ビタミンC含量を月別に測定してみると、旬の夏場に高くなる傾向があるようです(図)。
やっぱり旬ってすごいですね!
キュウリのみずみずしさと爽やかな香り、さっぱりとした味わいが、暑い夏に嬉しい涼と栄養効果をもたらしてくそうです。
ちなみにぬか漬けにすると、抗酸化力※3もアップするのでオススメですよ!
青果日和では、これからも数値データに基づいた旬のお野菜や調理法を、皆様にお届けしていきたいと思います。
※1 日本食品標準成分表2020年版
※2 辻村卓、渡辺早苗ら ビタミン,45,136(1972)
※3 植物ストレス耐性力
※2 辻村卓、渡辺早苗ら ビタミン,45,136(1972)
※3 植物ストレス耐性力