じめじめとした梅雨の時期も夏野菜のパワーで乗り切るために、今回はオクラをご紹介します!
オクラは、アオイ科トロロアオイ属の植物で紀元前から栽培されている歴史の長~い野菜です。
オクラが日本の食卓に並ぶようになったのは、1970年代頃から。
「オクラ」の名称は元々の現地語に由来していますが、英語でも「Okra」と言うのは、今ではCM等ですっかり有名になりましたね。
原産地はアフリカ北東部で、熱帯地方では多年草ですが、日本では越冬できないので国産の出回り期は6月から10月頃までです。日本国内では、主に沖縄、九州、四国、関東の一部で栽培されており、鹿児島や高知、沖縄が大きなシェアを占めています。
11月~5月の間は輸入品が店頭に並び、近年では時期による棲み分けが明確になってきています。
日本の主なオクラの輸入先は、タイ、フィリピン、中国等です。
早速、その産地ごとに抗酸化力※を測定してみました!
その結果、輸入品より国産品の数値が高い結果となりました(グラフをご覧ください)!
国産物がいいってやっぱり嬉しいですね。
続いて、オクラの種類を見てみましょう。
オクラは断面がきれいな五角形になる「五角種」が一般的ですが、稜角のない「丸オクラ」という種類もあります。
通常の五角種は育ちすぎると稜角部が筋張って、種が苦くなりますが、この丸オクラは果肉が柔らかく粘りが多いのが特徴で、育ち過ぎてもやわらかい食感を保ちます。
沖縄で作られてきた在来種の「島オクラ」も、この1種です。
その他、通常のオクラの幼果である「ミニオクラ」や、
太くて短い「ダビデオクラ(ダビデの星)」、
全体の皮が赤い「赤オクラ」もあります。
味にくせがなく、特有の歯応えとネバネバを持つオクラ。
この粘り気の元となっているのは、ペクチン等の食物繊維です。そのため、オクラの食物繊維含量は非常に多く(5.1g/100g)、ごぼう(5.7g/100g)と比較しても遜色ない程なんです!
根菜類が少なくなる夏の時期に、貴重な食物繊維の摂取源ですね!
また、オクラはβカロテンが600μgを超える立派な緑黄色野菜です。
茹でて食べるのが簡単ですが、その場合栄養価は落ちてしまう?
そんな疑問が沸きますね。。。
もちろん調べてみました!
ビタミンCの含量はほとんど変わらず、また抗酸化力※に関しても、加熱の方法に関わらず減少しないという結果が出ており(グラフをご覧ください)、世界中で煮物やスープ、炒め物としても良く食されているオクラの魅力を裏付けるものとなりました!
国産の美味しいオクラがこれから旬に入ります!
是非この時期に茹でたり、焼いたり、焼浸しにしたりして、国産オクラをご堪能ください!
青果日和では、これからも青果BOXに入っているお野菜・果物について、レシピや実際に測定した結果などの情報を発信して参ります。
※植物ストレス耐性力