あっという間に梅雨が明け、猛暑がやって来ましたね。熱中症対策には水分も必要ですが、同時にミネラルも必要です。ミネラルは夏野菜からどんどん摂取していきましょう。
今回は、そんな夏野菜の1つであるナスをご紹介します!
ナスは、インド東部を原産地とするナス科ナス属の野菜です。
紀元前には既に中国に伝わっていたほど、歴史の非常に古い野菜です。
日本でも奈良時代には既に栽培が開始され、平安時代の書物にはその栽培方法だけでなく、なんと漬物の作り方まで記載されているんです!
日本人にとっても歴史深く、そして親しみ深い野菜ですよね。
日本全国で栽培されているナスは非常に多く、なんとその数は180以上!
最も広く流通しているのは【中長品種】の“千両ナス”。
果皮が薄く果肉も柔らかいので、野菜炒めや焼きナス、揚げナス等、料理に利用しやすい事から全国的に普及していますね。
最近、珍しい種類のナスとして認知度が上がってきているのは、イタリア原産の “ゼブラナス”や、“ロッサビアンコ”などです。
これはヘタの部分が緑色の“米ナス”の分類に属し、基本的に加熱調理に適しています。
同分類の品種に “青ナス”や“白ナス”、小さなサイズの“スティックテイスト”等もあります。
今回の青果ボックスでは、ゼブラナスをお届けしています。珍しい品種のナスの味わいを是非、お楽しみください!
次に、大きさの視点で品種を見ると・・・
大きい品種には、西日本や東北で栽培され果肉が軟らかく長さが20cm以上の“長ナス”や、主に九州で栽培されている40cm以上の“大長ナス”があります。
一方、長さが5cm前後の小実品種が“小ナス”です。
冬季の保存食として漬物に加工しやすい事から、北の地方で多く栽培されてきました。
地域と深い繋がりのある品種も少しご紹介します。
古くから大阪の泉州地方で沢山作られてきたのが“水ナス”です。
生のままでも食べられることで知られおり、水分が多く、皮も薄いので口に残らず、ほんのりとした甘味も感じることが出来ます。
その他、、
ソフトボール大の丸々とした京野菜で有名な“加茂ナス”。
熊本の伝統野菜として大正時代から生産されている“赤ナス”。
江戸時代から栽培されていた歴史ある在来種の“折戸ナス”。
同じく古い歴史を持ち、愛媛県の西条地区だけで古くから自家消費用として栽培されている“絹皮ナス”
などなど。。。
最後に、ナスの栄養や成分についてご紹介します!
ナスは、他の野菜と比べてカルシウムや鉄分がやや多い特徴があります。
その他にはアントシアニン色素(ナスニン)やクロロゲン酸を多く含みます。
これらの成分は抗酸化作用を発揮する成分で、紫色の品種に特に多く含まれている事が分かっています。
そこで、もちろんそれぞれの品種の抗酸化力※を比べてみました!
ゼブラナスは紫色の部分はやや少ないものの、抗酸化力※はしっかりと有している事が分かりますね。
是非この旬の時期にこそ、紫やその他の色に艶めく様々な種類、地域のナスを入手・ご賞味ください!
青果日和では、これからも青果ボックスに入っているお野菜・果物について、レシピや実際に測定した結果などの情報を発信して参ります。
※植物ストレス耐性力