暑い夏には、キュウリやレタス・トマトなど生野菜のシャキシャキとしたサラダが美味しいですよね。
今回はサラダの定番野菜、レタスをご紹介します!
レタスは、キク科アキノノゲシ属というグループに含まれる野菜です。
原産地は地中海地方から中近東地帯。日本でも古くから食材として利用されており、平安時代に中国から導入された品種は、分類上はリーフレタスに含まれました。
現在各地で栽培されている一般的な品種は、ヘッドレタスと呼ばれるものです。結球するタイプのレタスで、クリスプヘッドタイプとバターヘッドタイプに分けられます。
クリスプヘッドタイプは、偏円の球状レタスです。一般的にレタスといえばこのタイプを指します。
一方バターヘッドタイプは、一般にサラダナとして知られているものになります。
レタスは、特出して高い栄養価値を持つ野菜ではありませんが、βカロテン、ビタミンC、カリウム、カルシウム、鉄などの栄養素を適度に含んでいます。量もたくさん食べられるので、食品としてバランスがとれているのが特徴です。
レタスの産地は季節によって移り、夏は高冷地の長野、群馬や岩手の露地ものが主。
春や秋等は茨城などで多く生産され、冬には香川、静岡、九州等の暖産地へ移動します。
ではそのようにして、産地を移動させながら周年出荷されているレタスの中身はどのように変化しているのでしょうか。。。?
レタスのBrix糖度、ビタミンC含量、抗酸化力※、硝酸イオン含量の月別変化を約10年間にわたって調査してみました(図1)!
その結果、その他の野菜と同様に寒い時期には、やはりBrix糖度がやや増加する傾向が見られました。一方、夏には硝酸イオン含量がやや減少する傾向があるようです。
レタスにはあまり味がないように感じますが、官能評価を実施してみると“美味しいレタス”を感じる項目が見えてきます。2つの産地のレタスについてレタスの官能評価を実施したところ、一般的には美味しさに負の影響を与える“苦味”に関して、レタスではわずかに感じるほうが美味しいと思う方々も多いようでした。
おいしさには生理的・食文化・情報・やみつきの4つの理由があると言われています。
天候不順の影響もあり、時期によっては生産が不安定になりつつあるレタスですが、官能検査等を含めて広くデータを集積し、国産レタスの良さをPRしていきたいと思います。
青果日和では、これからも青果ボックスに入っているお野菜・果物について、測定し蓄積したデータの結果などからそれぞれの青果物の中身を見える化し、お客様にお伝えして参ります。
※植物ストレス耐性力