肌寒い中にも、早春の息吹が感じられる頃となりました。少しずつ日脚も伸び、梅や桃、桜など春を思わせる花々の開花が待ち遠しい季節ですね。
そんな春の節句と言えばひな祭り。今回はひな祭りの料理に鮮やかな緑の彩りを添えてくれる絹さやのご紹介です。
マメ類は、私達人類が穀類に次いで、最も古くから食用栽培した植物です。
植物学的な面に着目してみると、マメ類は根粒菌により窒素固定を行い土壌の肥沃土を維持・向上させることのできる作付け体系上でも重要な作物であると言えます。
豆類は、日本人にとっても馴染みの深い食材ですよね。
日本で流通している主なマメ科の植物の分類は、下記に挙げる通り沢山あります。
① ササゲ属(ササゲ、アズキ)
② インゲンマメ属(インゲンマメ)
③ ソラマメ属(ソラマメ)
④ エンドウ属(エンドウ)
⑤ ヒヨコマメ属
⑥ 平マメ属
⑦ ダイズ属
⑧ ラッカセイ属
今回は、野菜として食されるエンドウ属のサヤエンドウに着目します。
エンドウの種類は若い鞘を食べる「さやえんどう」と、
未熟な豆を利用する青実用種の「実えんどう」、
完熟した豆を利用する穀用種の「えんどう」に大別できます。
「さやえんどう」の代表が絹さやですね。
これは品種名ではなく、鞘の長さが5~6cmのうちに若採りするサヤエンドウの総称です。
サヤエンドウは、カロテン含有量は600μgをわずかに下回るものの、食べる回数や量から、トマトやピーマン等と同様に緑黄色野菜に分類されています。
またサヤエンドウはビタミンCの含量が多いのも特徴なんです。
ではどの時期が1番多いんでしょう? モチロン、調べてみました!
季節ごとに測定してみると、最も出回る旬の時期(冬~初春)に高く含有していることが分かりました(グラフをご覧ください)!!
正に今この時期がビタミンCを最も多く含んでいるので、是非絹さやを見かけたら食卓へ!
その際、あまり加熱しすぎるとビタミンC含量が減少してしまうので、さっと加熱することで、食感や色と併せてビタミンCも効率よく摂取できますよ!
野菜と豆類の栄養的特長を兼ね備えている魅力的なマメ科野菜。
炒め物や和え物、お浸し等、多くの料理に活用できますし、鮮やかな明るい緑色は食卓の彩りにもなりますね。目でも舌でも、その魅力を味わってみてください!
青果日和では、青果ボックスに入っているお野菜や果物関する旬や栄養の情報をこれからもお伝えしていきます。