バジルはシソ科メボウキ属の植物です。
メボウキ(目箒)とは、あまり聞きなれない言葉ですが、その名前の由来は、実はバジルの種にあります。
バジルの種を水に浸すと表面がゼラチン質で覆われ、プルプルとしたゲル状態になります。この状態にした種で、目に入ったゴミを洗った事からこのような名前が付けられたそうです。
ピザやソーセージ、パスタやドレッシングなど様々な料理に使われ、ヨーロッパの生活に根付いているバジルですが、原産地はインドです。ヒンズー教のクリシュナ神にささげる神聖なハーブとされ、寺院の周辺やお墓等に植えられてきました。
日本へはインドからヨーロッパを経て、江戸時代に伝わりましたが、寒さに弱く日本では越冬できないので、1年草として扱われます。
バジルには、なんと150種類以上もの品種があるんです!
私達がよく知っている、一般的に料理で使用されるのは、柔らかく艶のある葉を持つ「スイートバジル」。葉の淵にギザギザがあり、葉の表面を軽く揉むと香りがたちます。
バジルの香りは金物を用いると消え去ってしまうので、細かくする場合には包丁よりも手でちぎるのがお勧めですよ!
また、香り立ちのスピードが速く、すぐになくなってしまうため、料理の仕上げに用いるのもバジルの香りを楽しむコツです。
スイートバジルの変種で、葉が小さい特徴を持つ品種が「ブッシュバジル」です。
ハーブティーやスパイスに利用されます。
ネパールで民族の植物として敬われているのが、「ホーリーバジル」。
お香の香りを持ち、タイ料理では炒めものに使われます。
小さい葉からレモンの香りがする「レモンバジル」は、その他の品種とは異なり、強いレモン様の匂いと風味を持ちます。インドネシア料理でよく使われ、魚やアヒルの揚げ物の添え物として生で食されます。
バジルは、アメリカ国立ガン研究所が発表したデザイナーフーズリストにおいてもセージやアサツキと共に第3群に位置しています。
気になるスイートバジルとホーリーバジルの抗酸化力※を比較してみました。
スイートバジルの方が高い! スイートバジルは、今では一年中スーパー等でも入手可能な他、小さなプランターがあれば栽培できるので、嬉しい結果ですね!
神聖なハーブの香りと味わいを是非お楽しみください。
青果日和では、青果ボックスに入っているお野菜や果物の情報を分析データと共にご紹介します。
※植物ストレス耐性力