人気拡大!機能性に富んだ便利野菜【ミニトマト】

皆さんこんにちは。
関東地方では25℃を上回る日もあり、急に暖かさが増してきました。最近ではツツジの花が綺麗に咲き始め、季節の移り変わり目を感じることができます。これからの時期は熱中症のリスクも増えてきますので、こまめな水分補給を心がけていきましょう。

今回は人気拡大!ジューシーで瑞々しい機能性に富んだ「ミニトマト」についてご紹介します。

トマトは、ナスやジャガイモと同じナス科ナス属の植物で、原産地は南米のアンデス高原とされますが、その原種はすべて2cm程の小さなミニトマトだと言われています(※1)。

日本に初めて伝えられたトマトも、今のミニトマトに似ている「ホオズキよりも大きい」程度の小さな品種だったと言われています(※1)。
そんなトマトの原種とされるミニトマトですが、日本では1980年以降、市場の場に多く出回るようになり、食卓での消費も増えてきています(※1)。

では実際にミニトマトの消費がどれくらい増えているのか、全国の収穫量から読み解いていきましょう。
グラフは2003年と20年後の2023年にかけての全国のトマトの生産量を「トマト」、「加工トマト」、「ミニトマト」に分けて積み上げたグラフです。(「トマト」についてはトマトの全体量から「加工トマト」、「ミニトマト」を差し引いたものを「トマト」としています。)

2003年と2023年の全国トマト生産量のグラフ

全体量でみると、2003年の約76万トンに比べ、2023年では約68万トンと、20年間で約1割減少しています。品目ごとに見てみますとトマト、加工トマトで減少が見られますが、ミニトマトに関しては約8万7千トンから約15万5千トンと7割以上増えているのが分かります!

ミニトマトは包丁いらずで手軽に食べられることはもちろん、トマトの中でも機能性がとても優れていることも消費が伸びた一つと言えるのではないでしょうか。

過去の青果ラボでは、様々なトマトで抗酸化力(植物ストレス耐性力)を比較しており、ミニトマトの抗酸化力(植物ストレス耐性力)の高さを見ることができますので是非チェックしてみてください!
記事はこちら→2022.9.16「トマトは中味で選ぶ時代? その1【トマト】」

トマトと比較するとミニトマトは、リコピンでは一般的なトマトの約2.5倍β-カロテンやビタミンCの含量は約2倍となります(※2)。赤色の色素成分であるリコピンがもつ抗酸化作用は、体内の老化を防ぐため美肌やがん予防に効果的と言われており、その抗酸化力は、β-カロテンやビタミンEよりも強いとされています(※2)。

トマトの中でも機能性に優れているミニトマト。気軽に食べられて、周年で食べられる、まさに毎日食べ続けたい万能野菜です!是非ともミニトマトを積極的に食べてみてはいかがでしょうか。

RAKUSAIでは、これからも青果ボックスにはいっている野菜や果物の情報を、データと共にご紹介していきます。

参照
※1 技術と普及 農産物の機能性 第15回 ミニトマト
※2 色の野菜の栄養辞典 監修 吉田企世子 ミニトマト